2012年10月15日

図面を引くこと。




9月23日のblogで書いた、仕事におけるトライ・アンド・エラーについてあとから改めて考えてみた。

「デザイン」とか「斬新さ」とか「芸術性」とか...
「機能性」とか「使い勝手」とか各々のバランスとか。
モノをつくるひとは必ず、どこかに自分なりのバランスを見据えていて、そこに近づくためのトライ・アンド・エラーなわけだけれども...。





図面とは、ただの<設計図>でなない。ただの<格好良く見える線>ではない。
図面を引くということは、つくりたいものをひとに伝えるための手段であり
たやすくトライ・アンド・エラーでは済まされない『建築』というものを事前に
予測し、考察し、発見すること。

スカイツリーは2本つくれない(笑)、お金と時間があれば別だけど。

予測し、考察するための眼や知識は、むしろ机の上だけで身に付くものではなく
ときには山に分け入り、雨風を感じなければならない。
(〜会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!っていうアレです。)

トライ・アンド・エラーは、ひとに苦労してもらうのでなく、できるだけ自分で
あれこれやってみなくては。っていうか、そここそがモノづくりの醍醐味なので。


建築は理論ではない。現実なのです。建築は学ぶことではありません。それは知識なのです。
〜Glenn Murcutt